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阿波のような愛だった

日々の阿波を綴ります

学校

1月23日月曜日

昨日は17時に起きたので、夜は寝付けないのではないかと思ったけど、23時半にころりと眠る。

 

5時半に起きて7時から仕事。午前中トイレ行くのを我慢してたら、こころが乱れに乱れる。息も乱れてくるのを必死に抑えて、仕事をなんとかこなす。我慢は良くない。当たり前。

社用車を運転しても良いか判断してもらうために、先輩を隣に乗せてワンボックスカーを運転する。普段は軽しか運転しないので緊張したが、還暦が近いらしいこれぞ徳島のおっちゃんといった先輩がたくさん話してくれるので、肩の力が抜ける。基準はよくわからないけど合格した模様。たぶん。

 

19時に家に帰ってきて、自部屋の隣の部屋を簡単に掃除し、エレキギターを引っ張り出す。前々から「エレキギターを弾きたい。ついては隣の部屋を掃除して、エレキギターを弾く段取りを整えなくては。それは休日にゆっくりじっくりやるのが良かろう」と思っていたのだけど、休日といっても、土曜日は仕事になっちゃうし、日曜日は疲れて眠りこけるか、誰かに会いに行って火傷して帰ってくるとかばっかだし、そもそも人生は短い、天国は待ってくれるなんて信じないよルビッチ、地獄は待ってくれるなんてほんとなのヴィンス・ステイプルズ、天国は待ってくれないってそうだねビヨンセ!というわけで思い立ったが吉日、ちょっと段取りしてみようと思ったのだった。

まず引っ越しの段ボールの中に入ったままの15Wのギターアンプを出したところ、まあ汚い。乾拭きするも謎の汚れがこびりついて取れない。次にシールドを探す。引き出しから出てきたのがまあ汚い。乾拭きする。最後にエレキギターをチューニングして、アンプとシールドで繋ぎ、ゲインとボリュームを上げる。音が出ない。壊れてるのか…。ギターのボリュームとトーンかも。上げたり下げたり。出ない。ギターのスイッチもいじる。出ない。もうひとつのボリュームととトーンもいじる。ジャーン。出た!このギター、スイッチやらボリュームやら多いから!もう!わかりにくい!

 

私が初めてエレキギターを弾いたのは、13歳の時だった。あの時も15Wのギターアンプに繋いで、よくわからないままツマミをいじったら音が出たのだった。嬉しくなってジャカジャカ弾いていたら、弦が切れて、楽器屋さんに走ったのを覚えてる。

私が今持っているギターやシールド、それにアンプは、大人が使うものにしては、手入れのされていない汚れた、ノイズばっかり出るものだけれど、13歳の頃はそういうものであったとしても、ギターを弾けるのが本当に楽しかっただろうし、今日ギターの音が出た時にはそういう喜びがあった。私はその喜びがとても大事なのだということを、13歳の頃よりは分かっているのかもしれない。

とにかく明日はホームセンターに寄って帰ろう。それで道具を揃えて機材を掃除したいと思う。仕事が早く終わるかどうかは、そんな私の気持ちと全く別の問題としてあるが。

 

1月24日火曜日

朝、目が覚めると、雪が降っていた。窓から外を見やるに、ほんの気持ち積もっているようで、車で仕事に行けるか心配になったが、実際に走ってみると、道路の上の雪はほとんど溶けてしまっていて、なんの問題もなかった。とはいえ、次の日の朝に雪が降るかどうかでびくびくするのはもうこりごりなので、帰りにスタッドレスタイヤ買おうかと考える。

 

7時半から仕事。何事にも気を遣えない自分に呆れる。

会社から帰ろうとしたら先輩が「明日と雪の予報だから会社の車で帰ったら。会社の車はスタッドレス履いてるから」と言ってくださる。お言葉に甘える。とりあえず大枚叩かずに済んだ。

 

仕事帰り、機材を掃除するために道具を揃えようと、ホームセンターに行くもすでに店仕舞いしていた。コーナンコメリも19時半に閉まっちゃうんだもんなあ…。それでもキョーエイに寄って、無水エタノールと綿棒は買えた。

 

家に帰って、15Wのギターアンプのキャビネットを、無水エタノールと綿棒で掃除した。目立っていた汚れが落ちて嬉しかった。掃除を終えると、もう寝る時間だったが、今日はギターの練習をしたような気がした。

 

1月25日水曜日

朝5時半に起きる。雪は降っていなかった。7時から仕事。

 

仕事を変えてから、毎日のように朝焼けと夕焼けを見る。その両方を、以前よりも綺麗だと感じるようになった。田舎はやっぱり空気が綺麗だと今になって眼が気づいたのか、私も歳を重ねてものの感じ方が変わってきたのか、それとも他に理由があるのか、それはわからない。

 

20時に仕事が終わり、20時半に帰宅。明日は4時半に起きなければならないので、早めに休む。

 

1月26日木曜日

4時半に起きて6時から仕事。小さな失敗が重なって、役立たずの自分を終日呪っていた。

 

今日の現場の病院では、前の職場の先輩のYさんを見た。その病院の制服を着ていたので、そこで働いているのだと思う。Yさんは前の職場で、私に初めて仕事を教えてくれた先輩だった。Yさんが辞めたのは、私に先駆けること一年半前だった。やはり職業訓練などを経て、この病院に就職したのだろうか。患者さんを案内していたこともあって、声は掛けられなかった。いや、私はこういう状況では、ほとんどの場合声を掛けられないのだけれど。荒井由実が好きだからかな。

 

今日は19時に仕事が終わったので、コメリに寄る。不織布ワイパーとエアダスターと道具箱を買いに来たのだけど、不織布ワイパーが売ってなかった。店長さんに置いてあるか聞いてみたのだけど「不織…布ワイ…パー…?」みたいな受け答えだったので、いいですいいですもういいです、となった。不織布ワイパー置いてないんだなあ。コメリは土とか売ってるイメージだしなあ。だいたい不織布ワイパーって何。たぶん不織布を適度な大きさに切ったもの。

 

コメリを出て、家に帰る前にセブンイレブンに寄った。隣に停まってる車を何気なく見たら、前の職場の後輩のMさんが乗っていた。Mさんは声の大きい子だった。胸も大きい子だった。Mさんが辞めたのは私に先駆けること半年前だった。目が合ったのだけど、Mさんは私に気がついていないようで、なんとなく声は掛けられなかった。いや、私はこういう状況では、ほとんどの場合声を掛けられないのだけれど。荒井由実が好きだからかな。

 

家に帰って、土曜日に着るであろうスーツを用意していたら、すっかり寝る時間に。

 

1月27日金曜日

工場の中で巨大な布を、畳んだり丸めたり網の中に入れたりした。

 

帰りにコーナンに寄ったが、不織布ワイパーは売っていなかった。「不織布ワイパーなんて、初めからなかったのよ」頭の中のヒロインが滑舌よくそのように断言するが、私は信じない。通販で買おうと思う。

 

明日も仕事。4時起き。

 

1月28日土曜日

4時半に起きて、5時には家を出る。今日は月に一度の全社員が岡山に集まる日。

8時過ぎに駐車場に車を停めて、助手席に置いてあったリュックサックを抱えた時、それがびしょびしょに濡れているのに気付く。中に入れていたペットボトルのフタがきちんと締まっておらず、水が漏れていて、しかもそれを抱えてしまったものだから、制服のズボンの腰から太腿にかけてずぶ濡れになる。当然、失禁したように見えるので、みんなに笑われるなあと思って悲しくなる。そして事実笑われた。

8時半から集会。10人以上の偉いさんが話すのを座って聞く。

お昼になったのだが、雑事にかまけていたら、会社でひとりぼっちになっていて、どこかに入ってひとりでごはんを食べているのを誰かに見られたら嫌だったので、コンビニでお昼を買って公園で食べる。

13時から講演会。どういうひとかは忘れてしまったのだけど、会社の外部から招かれた話者は、パワーポイントを使って話していて、その内容は最終的に現在の日本の教科書の歴史認識は間違っているという結論へと至るのだけど、途中途中で挟まれる映像が、2011年3月の津波の映像だったり、特攻隊がアメリカ軍空母を自爆攻撃するものだったりもしたので、途中からこころを無にして足元を見つめていた。

15時からは大きな袋を車に載せたりといった作業をし、16時半に終業。

18時から新年会。誰かと話さなきゃと思うも上手くいかず、また運転するのでお酒も飲めず、沈んだ気持ちのまま2時間、焼肉を見つめたりして過ごす。

21時から部署別に分かれての二次会。こちらは知った顔ばかりだったので、おしゃべりはできたものの、なにせお若い方ばかりだからなのか、揚げパスタでポッキーゲームが始まったりするようなノリもあってドキドキする。

23時にお開き。徳島へ向かって、逃げるように車を飛ばす。

 

13歳の私が、雨上がりの朝に登校していて、車が水たまりの上を通ったせいで、制服がびしょ濡れになってしまった時。

朝礼で校長先生が長々とお話をしている中、眠ってしまうのを我慢している時。

一緒にお弁当を食べてくれる人がいなくて、誰もこないように祈りながら屋上でお弁当を食べている時。

この人の言うことにはあまり頷けないなあと思いながら、学校の外から来た人の講演を聞いている時。

遠足で、話してくれる友達のいない班のみんなと、名前もろくに覚えていない山の山頂を目指している時。

休み時間に一発芸大会みたいなものが不意に開催され、それに巻き込まれてしまった時。

 

そんな時、13歳の私はいつも、学校さえ卒業すれば、こんなこととはオサラバだ、学校さえ卒業すれば。そう思っていた。

私はあの頃の自分に言ってあげたい。気をつけろと。気をつけなければ、20年後も同じ学校にいることになると。

 

そんなことを思いながら、ヘッドライトが照らす高松道の上の暗闇を見つめていた時、時計の針は0時を指したのだった。

 

1月29日日曜日

2時に家に着いて、3時に眠り、目覚めると11時半。なんとなく大きいホームセンターに行きたくなって、藍住のコーナンまで行く。特に何も買わず。

 

夜も何だか疲れてしまっていて何もできなかった。いつも疲れているような気がする。だからたぶん本当は疲れてないんだと思う。

何かの間違いで

1月16日月曜日

5時に起きて、6時45分から仕事。午前中、雹が降った。20時に仕事を終えて、20時半に帰宅。

会社からの帰り道では絶対にサイダーが飲みたくなる。サイダーっていうか炭酸なら何でもいいんだけど。私、帰る途中で必ずコンビニに寄って、何らかの炭酸の500mlペットボトルを二本買ってしまうんです。

ええ、そうなんです。今日は書くことがないんです。

 

今日はアルバムを聞く時間が取れそうになかったので、一曲だけ聞く。Migosの"Bad and Boujee"(2016)。リル・ウージー・ヴァートの発声とフロウに、ゆるふわギャングのSophieeを思う。

 

1月17日火曜日

仕事中に物を壊してしまった。代わりの物を用意しようと、慌ててホームセンターに来た。店内に目当ての物を見つけ、ほっとしながらも足早にレジに向かう途中、店内で掛かっていたオルゴールの曲が耳についた。レジに並びながら旋律を耳で追うと、その曲は果たして、aikoの"恋をしたのは"だった。

こころがぐらぐらしている時に、誰かの粋な計らいで、どこにあるかも分からないスピーカーから、私の好きな曲が流れてくる、ということは今まで何度かあって、パッと思い出せるだけでも、初めて親知らずを抜いた時に歯医者の待合で荒井由実が流れていた、とか、長く勤めた郵便局を辞めた時に寄った駅の中のカフェでエリスとトンの"三月の水"が流れていた、というものがある。耳が奪われたその一瞬で、すとんと落ち着いたりするので、どこのどなたか存じませんが、選曲されたDJさんには感謝しております。

 

18時半に仕事が終わったので、ゆっくり音楽を聞く。今日はThe xxの"I See You"(2017)。Jamie xxは聞いたことあってもThe xxは初めて聞く。イントロがリアーナの"Woo"を思わせるハウス"Dangerous"からスタート。デビューして8年目の3作目、新しいスタンダードになって欲しいと思わせるポップスを次々繰り出しながらも、その曲に青臭さが残っているのが素晴らしい。バンドにこだわってるように聞こえる(どの曲もギターとベースが鳴っている)せいなのか、ロミーとオリヴァーがデュエットするせいなのか、声のサンプルが記憶を刺激するように鳴るからなのか、最近の写真も三人仲良さそうだからなのかは分からないけど、とにかく青春の匂いがする。バンドはやっぱりいい。私は今むしろバンドには可能性がある気がしている。どう生演奏したら面白いかなどと考えてるバンドは大抵見てて楽しい。日本のバンドはほとんど解散してもいいと思うんですけどね。話が逸れちゃった。"I See You"、とてもいいアルバムだった。

そういえば、ロクなことが無かった先週末、車の中ではずっとこのアルバムが掛かっていた。窓の外にちらつく雪とこのアルバムはとても良く合った。特に日曜日の帰り道では、音楽と雪に集中してこころを落ち着けるように努めていた。どんなに素敵な音楽がかかっていようと、その隙間を縫って、こころがふわふわとどこかへ飛んでってしまうこともある。それは音楽に力がないとかいう話ではなく、なんというか、まあ私が悪いのだ。

 

1月18日水曜日

6時に起きて、8時から仕事。最近なんだかずっと眠い。今日は途中から自分で運転して現場に行ったのだけど、作業を終えて会社に戻っている時がとても眠かった。夕暮れの吉野川はとても綺麗だった。それでも眠かった。走っていた土手から落ちそうになった。

 

18時半に帰ってきたのだけど、もうどうにかなりそうに眠いので、早めに休もうと思う。誰もがよく知っているように、眠ると明日になってしまう。そのことが言いようもなく悲しい。

 

1月19日木曜日

今日は精神病棟で仕事だった。これまでにも、精神科や精神病院では何度か仕事をしたことがあって、色々な病院、病棟、病室があるのだけど、今日入ったお部屋には檻に囲まれたベッドがあって、その中で患者さんが眠っていた。

精神病院に来るたび、私はその患者さん達に親しみを覚える。患者さんがうずくまっていたり、不意に叫んだり、物をガンガン叩いたりするのを目にすると、気持ちがよく分かるような気がする。もちろん、患者さん達はそれぞれ大変な疾患があったりすると思うので、簡単にその気持ちが分かるなどと言うべきではないのかもしれないけど、患者さん達を見ていると他人とは思えないと感じる時さえある。

私も、自分のものの感じ方がおかしいのではないかと思う時があるし、動きも時々ぎこちなくなる。檻の中のベッドに横たわる患者さんと目が合った時に、私も一歩間違えたら、この檻の中のベッドの上にいたのかもしれない、と思ったのだが、そこでふと、いやむしろ、私はこの檻の中のベッドに横たわっているべき人間なのに、何かの間違いで、檻の外で暮らしているのではないか、と思った。しかるべき機関で検査をしたならば、私は当然檻の中のベッドで、その四隅にガンガン頭をぶつけたり、出血をしたり、それを看護師に手当てしてもらって一日を終えるべき人間なのに、何かの間違いで、こうして檻の外にいる、と…いや、やめよう。言葉にしたことは、真実になることがあるから、こんなことは言うべきではないということはわかってる。でも、思っちゃったんだからしょうがない。

 アフロのカツラを被って、フォークギターを抱えた、派手な格好のおじさんが、女の人と病室を回って歌を歌っていた。ボランティアか何かだろうか。ギターを弾きながら"サボテンの花"や"酒と泪と男と女"を歌っていたのだが、それに患者さんの「ギャー」とか「ウワー」とか叫ぶ声が時々混ざるので、途中からそういうトンがった音楽のように聞こえてきて楽しかった。

 

家に帰ると、とたんに何もする気が起きなくなってしまい、何かしなくちゃ何でもいいから、と思って始めたのが、日記を書くことだった。

 

1月20日金曜日

6時半に起きて、8時から仕事。お昼は釜玉うどんを食べた。おいしかった…。ちなみに昨日のお昼はかけうどんだった。毎日うどんで構わない、昼は。

 

18時に仕事を終えて、19時前に家に着く。神様という言葉を折り込んだおまじない、いつもは仕事中に口をついて出るのだけど、珍しくお風呂に入る前に出た。今日は「神様が100人いるとして、私の味方はひとりいるのか」だった。何もせずにぼんやりして、寝る時間に。

 

1月21日土曜日

5時に起きて、7時過ぎから仕事。休日出勤。今日の現場は大変だと聞いていたのだけど、割とトントン進んで、定時に上がる。

 

木曜日に、前の職場の先輩のSさんから、同じく先輩のTさんと私の3人で飲みに行こうに誘われていて、それが今日、土曜日の20時半からだったのだけど、仕事が終わるのきっと遅いから行けないと思う、と返していた。仕事が定時に終わったので行こうと思った。汽車で行こうと思ったのだけど、時間が合わなくて車で行く。なんとなく落ち着かなくて、運転しながらつちださんに電話する。楽しいひととき。風邪。ゼーカー。ゼーカーの仲。ゼーと言ったらカー。「ゼー」「カー!カー!カー!」怖い!という話など。

 

駅前のコンビニの前で待ち合わせ。結局みんな揃ったのは9時。Tさんは五つ上の男のひと。Sさんは同い年の女のひと。Tさんは私の前の職場にまだ籍を置いているが、Sさんはもう辞めている。お鍋や鳥料理をつつきながら、前の職場のあれこれや、今の職場のあれこれについて楽しく話す。私は車で来ているし、Tさんは駅前にホテルをとっているから当然なのだけど、Sさんは汽車で帰るつもりなのに、全員が終電のことを忘れていて、時計の針はなにも告げずに、終電の時間を素通りし、やがて0時を指すのだった。

 

1月22日日曜日

二件目はチェーンの居酒屋で、その後にカラオケに行ってみんなで少し仮眠してから帰ろうということになった。

カラオケのソファーに横になって眠り、目を開けると、Sさんの頭がすぐ隣にあった。なんとなく頭を人差し指でつついてみる。Sさんは目を覚ますが、すぐまた眼を瞑る。二件目の居酒屋で、Sさんが頭を撫でられるのが好きって言ってたのを思い出す。「頭撫でたら怒る?」Sさんは頷いたが、構わず撫でる。完全に起きてしまったSさんの手を見て、「手、小さい」と言いつつ、手のひらを合わせてみたり、指を握ったりした。

カラオケを出る時間になったので、Tさんを起こして、お会計をして、駅の方へと向かった。朝日が照らす雲と川が赤く染められて綺麗だった。

おとなしく家に帰ったら、もう日曜日は9時になっていて、このまま起きていなくてはいけなかったのだけど、すっかり眠ってしまって、目覚めたら日曜日はすでに17時になっていた。待ち遠しかった日曜日はいつも阿波のように瞬く間に消えてしまう。おぼろげな記憶さえ残さないまま。

同じ渚/同じ罪

1月9日月曜日

成人の日なのでお休み。起きたら10時だった。

 

昼過ぎから久しぶりにギターを弾く。山下達郎の"BOMBER"を弾いてみる。カッティングって、自分の手癖というかノリ癖が染み付いてしまっているもので、この曲の細かいカッティングにはついて行くのが大変。

 

晩ごはん食べてる時に、理由もなくどんより落ち込んできてしまう。家族と喋るのが億劫になる。ブルーマンデー症候群かしら…。

 

何もする気が起こらず、ラジオ聴きながら携帯でゲームする。R-TYPEは難しい。

 

1月10日火曜日

社用車の助手席に乗って、今日の現場に着いた時、なんだか見覚えのある景色だと思った。仕事中、訳あって空き時間ができた。お客さんから「浜でも見てくれば」と言われて、先輩方と海岸へ向かった。松林を抜けて驚いたのは、その先の海岸が、この日記の最初に貼ってある写真に写っている海岸と同じ海岸だったからだ。

去年の6月、私は今と違う仕事をしていて、その仕事で溜まりに溜まった鬱憤が、梅雨にも関わらず、家から2時間以上もかかるこの海岸へと私を走らせたのだった。もちろん車で。私の脚で走ると22時間以上掛かるからね。

梅雨だからもちろん曇り、小雨で、どんよりした海岸で、私はひとりきり、落ちてるタイヤで遊んだりしていた。蟹が道路を横断していたのを覚えてる。1時間くらいしたところで、家のそばに住んでる同僚にお茶しようと呼び出されて、急いで帰ったのだった。

その海岸に今、偶然来ているということを、なんとなく言い出さないようにしながら、私はぼんやり海を眺めていた。先輩方も海を眺めたり、話したりしていた。タイヤが落ちてるか探したいような気がしたけれど、どうかしてる人だと思われそうだからやめておいた。前に来た時と違って、とてもいいお天気だった。

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現場が終わって、会社に戻っている時にも、車窓から綺麗な夕焼けが絶えず見えていて、この風景の中にずっといたい、この風景の中で遊んでいられる職業はなんだろう、と考えていて、カメラマンかなと思った。

そんな呑気なことを考えていると、不意に息が苦しくなりはじめる。会社に戻り、仕事が終わる頃には胸も痛くなっている。たまにこの症状出るけど何なんだろう。家に帰って一息ついたら、熱っぽいような気もし始めたので、お薬飲んで早めに寝よう…と思ったけど眠れず、仕事の復習をしていたら、とある天才から久しぶりに電話が!楽しいひととき。

 

1月11日水曜日

6時半に起きて、8時から仕事。20時に終わって、20時半に家に着く。

 

昨夜に電話をもらった天才とかつてバンドを組んでいた友達からラインが来た。どういう風の吹き回しと思っていたら「あけましておめでとう」とのこと。律儀なのね。電話も掛かって来たのだけど出れなかった。掛け直しても繋がらず。

 

1月12日木曜日

過呼吸ってどんな感じなんだろう、と思いながら、乱れた息を整えようとしていた。とにかく深呼吸を、呼吸のペースを下げようと、リズムマシンのテンポのツマミを絞るように、深呼吸を続けた。私は特定の宗教は信じていないが、そういう時に、神様という言葉を折り込んだ文言をぶつぶつ唱えていることが多い。今日は、大量の神様が見える、だった。深呼吸をしながら、大量の神様が見えると唱える私は、やっぱりどうかしているように見えるだろうか。ともあれ、最近呼吸がおかしい。

 

仕事から帰ってTasoの"New Start"(2016)を聞く。一聴してすぐ、音が夜そのものを想起させるのはなぜか、と考えてリバーブの掛かり方かもしれないと安易に思う。サンプルの和音の感じも夜。

ジュークは何かと混ぜることで効果覿面になることがあると思うのですが、"Am Track"聞いてて、おっレゲエの感じがあるなと思ってたとこに、"Murda Bass"はダブ!三連が大切だったり、ベースが重かったりと、ジュークとダブは相性良いのかもなと思いました。混ぜるの大事、それがポップミュージック。

 

1月13日金曜日

6時に起きて、7時半から仕事。

今日のお昼は丸池製麺所というところで頂いた。温かいぶっかけうどんの大が400円で、ほっぺた落ちそうなくらいおいしいなんて。おいしいセルフのうどん屋さんは、街のオアシスである。

現場が終わってからコンビニに寄った時に、今いるのが岡山なのか徳島なのか、一瞬分からなくなった。コンビニはみんな造りが似たり寄ったりだからかと思ったけど、ここが東京だとは全く思わない。東京のコンビニって狭いよね。東京って何もかもが狭い。ハチの巣みたいだ東京。

20時に仕事が終わって、のんびり帰って21時。こたつに入ってぼんやりしていたら今日が終わっていた。

 

1月14日土曜日

お給料日の後の土曜日がお休みだったら私は毎月通っている病院に行くことにしている。10日がお給料日で、今日はお休みだった。行かなくてはならない。脇町から193号線を通って山を越え、塩江を抜けて高松に入り、いつの間にか193号線が11号線に変わっていても気にせず進み、観光通りにぶつかったところを右折して、踏切よりも手前で左折すると琴電瓦町駅にたどり着く。私の通院している病院はその瓦町の駅前にある。遠い。

通院を終えて、行きつけにしてる中華屋さん、ドント飯店で焼き飯を食べて、瓦町の駅ビルで買い物。まず靴屋さんでスニーカーを買って、次に楽譜を買おうと思って本屋さんに行ったのだけど、目当ての楽譜が置いていない。駅ビルを出てアーケードの中にある楽器屋さんまで歩いて行く。目当ての楽譜が置いてあったのでほっとする。コーヒーが飲みたくなったので、アーケードの中の南珈琲店という喫茶店に入ってブレンドコーヒーを頂く。

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香ばしくておいしかった。車を置いたコインパーキングまで戻り、清算しようとしたらあいにく万札しかない。両替しようと思って近くにあったパチンコ屋さんに入ったら、久しぶりに打ちたくなってしまう。昔ながらのパチンコ台があったので、それに決めて打つ。パチンコ打ったこと三回くらいしかないので、よく分からないまま3000円使って400円勝つ。

 

I am a sinner who's probably gonna sin again
Lord, forgive me
Lord, forgive me
Things I don't understand
Sometimes I need to be alone
Bitch, don't kill my vibe
Bitch, don't kill my vibe

 

もうすっかり日が暮れている。お腹が空いたので天下一品でラーメンを食べる。さみしくなったのですずきくんに電話して、話してもらいながら、今朝来た道を戻って行く。雪が降っていた。来た時も降っていたが、それよりもたくさんの雪が降っていた。

 

1月15日日曜日

家で過ごしていると、かつての恋人から電話が掛かってくる。

 

I am a sinner who's probably gonna sin again
Lord, forgive me
Lord, forgive me
Things I don't understand
Sometimes I need to be alone
Bitch, don't kill my vibe
Bitch, don't kill my vibe

 

かつての恋人を家の前まで送ったところ、頑として車から降りようとしないので、ドアを開けて無理矢理降ろして、家に帰った。

 

私は何度も同じ罪を犯す。ビッチというのは周りにいる誰かのことではなくて、ある運命やタイミングを指しており、それよりも何よりも自分自身のことなのだと思う。私は癇癪持ちで自分勝手な最低の人間だ。だからもう極力、ひとに会わないようにしたい。誰かに会っても、最終的にはそのひとを傷つけるだけなのだから。悲しい、身を切られるように悲しいけれど、同じ罪を犯さないためには、それが一番正しいように思った。

南の島と南の島ではないどこか

1月4日水曜日

6時に起きる。昨夜は9時に寝ちゃったので、よく眠った。

 

8時、仕事始め。初日からきつかった。連休だからって体力が回復する訳ではないと思う。

 

19時半に帰る。山下達郎 "OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜" (2012)のDisc1を聞く。ベースに注意して聞く。"WINDY LADY"から"愛を描いて"まで(つまり"RIDE ON TIME"の前まで)の曲は、時代と闘っている感じがする、というのは山下達郎の物語と曲を重ねすぎだろうか。

そういえば家に帰ってくるまでの車の中でもかけっぱなしで、"RIDE ON TIME"〜"SPARKLE"という極上の流れを聞いている時に、頭になんとなく南の島が浮かびそうだったのだけど、目の前が田舎の細い道だったせいか、別の風景が頭に浮かんでいた。その風景は夜の街、香港だか台湾だかの歓楽街みたいに感じたが、ずっとピンボケしていてうまく捉えられなかった。この流れで"LOVELAND, ISLAND"が掛かったら面白かったかもしれないが、その前に家に着いてしまったのだった。

 

1月5日木曜日

お腹痛くて1時に起きる。すぐ眠る。

 

5時に起きる。早起きさん。

 

6時半から仕事。お昼ごはんに台湾ラーメンを食べたのだけど、ちゃんと台湾の味がした。台湾の味ってなんだろ。八角とかかな。

 

20時半に帰る。山下達郎の"OPUS"のDisc2を半分くらい聞く。ベース中心に聞く。ルート弾きが増えた。Disc1では殆ど無かったような。"クリスマス・イブ"に圧倒される。こんな凝った音楽よく売れたな、などと思う。

家に帰ってくるまでの車の中でも聞いていたのだけど、"悲しみのJODY"〜"高気圧ガール"という極上の流れを聞いて、頭に青い空と青い海がうかんだ。目の前は田舎の細い道だったのに昨日とは違って頭の中は真っ青だった。この流れで"クリスマス・イブ"が掛かったら面白かったかもしれないが、その前に家に着いてしまったのだった。掛けるの遅かったね。途中までぼんやりラジオ聞いてた。

 

日記書く時間あんまり取れない。みんないつ書いとん。暇なん。とか言いつつも書いてるけど。

 

1月6日金曜日

6時に起きて、8時から仕事。巨大な布を二人一組で畳む。この作業はセックスに似てる。二人一組の作業は大体セックスに似てる。

20時に帰って、シャワー浴びて、ごはん食べ終わって、この日記の序文めいたものを書いていたら23時になってしまい、仕事以外特に何もせずに一日が終わってしまった。日記に文章を書いただけで一日が終わるって本末転倒にも程がある。

 

明日から三連休だ。正月明けのこの三連休のことをすっかり忘れていて、何も予定がない。この三連休は私だけのものだ。ああ、なんてつまらないんだろう。女の子と出かけたい。誰かと一緒にきれいな景色が見たい。ひとりぼっちで自由がきくということが、苦痛になることもあるなんて、最近まで知らなかった。みんな知っとったん。教えろだ。

 

1月7日土曜日

散々な一日。

8時半頃に起きて、ちんたら支度して、徳島の駅前にコンタクト取りに行って、紀伊国屋書店で紙ele-king読もうと思ったのに置いてなくて、疲れが取れるわけではないのにマッサージに行って…

 

I am a sinner who's probably gonna sin again
Lord, forgive me
Lord, forgive me
Things I don't understand
Sometimes I need to be alone
Bitch, don't kill my vibe
Bitch, don't kill my vibe

 

…来来で中華そば食べようと思っていたらマッサージに行ってる間にお昼の営業時間が終わっていて、石井にあるラーメンショップに行ってみようと思ったら定休日で、鴨島にある中華そば屋さんに入ったらあまりおいしくなかった。

ため息つきながら、帰る前に近所のコスモスに寄ったら、向かいのアワーズの横にハードオフが出来てて驚く。見た瞬間、うちの近所にえらいことしてくれたもんやで!と思う。でもまあとりあえず覗く。まだ出来たばかりといった感じで、目ぼしいものはなかった。良かった。

 

家に帰ってからも、だらだら電話を眺めたりしていて、ただただしょうもない時間を過ごす。息が溜まる。

 

1月8日日曜日

朝からずっと雨。お休みの日の雨は結構好き。どこにも出かけなくていいよ、って言われてるような気がするから。話ずれるけど、風邪を引いた時にも、何もしなくていいよ、って誰かに言われてるような気がする。なんだか安心する。

 

そんな誰も言っていない言葉に甘えてしまい、ラジオ聴きながら携帯でゲームする。R-TYPEは難しい。

 

夕方までだらだら過ごしたあと、友達のさわちゃんと電話。私は恋愛の話が世界で一番好きだ。恋愛って私も含め大体のひとが夢中になるけど、基本的にはどうでもいいことのような気がするから…まあ言うほど恋愛の話しなかったけど。

 

晩ごはんを食べて、今週の仕事の内容をノートにおさらいする。こんなことをやってもなんにもなんないけど、やらずにはいられない。無駄に真面目。しょうがない。

 

山下達郎の"OPUS"のDisc3を聞く。冒頭からウォール・オブ・サウンド、ドゥーワップセカンドライン!あらレーベル、ナイアガラじゃないんだってくらいの、強靭なポップスのつるべ打ち。シュガーベイブver2.0というか。さすがビートルズ以前のポップスが産湯のひとを怒らすとコワイ(別に怒ってないでしょうが)。"ヘロン"なんてもうドカーン!としか聞こえないほど太いし。こころも45回転で回り出して、遠心力で遥か宇宙まで飛んで行きます。

ただ、後半、というか"RAY OF HOPE"収録曲の音がちょっと寂しいような…。デモテープに聞こえてしまうものもある。インターネットによりますと、この前の"SONORITE"からPro-Toolsを使ってるそうなんですが、"SONORITE"収録曲の音はそれほどなんとも思わないので、打ち込み多いせいかなと。なんでバンドじゃないんでしょう。

昔は良かったって話の持って行き方は大嫌いなので(その発想だとこの先どんどん辛くなるって話になるだけだと思うのね)、打ち込みであってもアレンジにもう少し整理されてない感じがあってもいいのかなと、偉そうに思ったのでした。

まあ、インターネットなんて書いてあること全部嘘だし!Pro-Toolsなんて使ってないかもしれないしね!

「じゃあ、お前は"COZY"聞いとけよ!」と言われても何にも反論できないので聞こうかなと思います。"RAY OF HOPE"もちゃんと聞くけどね!

 

音楽を聞いてれば、部屋から出なくたって、どこにだって行けるって、本気で言っていたでしょう。お金がないからやせ我慢でそう言ってると自分でも思っていたけど、あれは正しかったんだね。そう思わない?

お願いだから見張ってて

私は他人の日記を読むのが好きだ。それほどたくさんの人の日記を読んだことはないし、勝手に盗み読んだりしたこともないし、出版されてるものに限るけれど、他人の日記を読むのは楽しい。かつて、その理由を考えてみたことがある。

私は、他人が私と同じように一分一秒を過ごしている、ということを全く想像することができない。人は本当に、朝起きて、顔を洗って、歯を磨いて、コンタクトを入れて、化粧をして、着替えて、朝ごはんを食べて、家を出るのだろうか。全く信じられない。見ていないから。私と会っていない時は楽屋みたいな所にいて、出番になると誰かに呼ばれ、誰かのキューで然るべきところから私の前に現れるのかもしれない。

 

同僚A「おはよう!遅れてごめん!」

私「(何か返す)」

同僚A「いやあ、起きられなかったんだよね…」

 

みたいな台本が見つかっても私は驚かない。

その点、他人の日記を読むと、私と同じような時間を過ごしてるように感じて嬉しい。それが全部つくり話だったとしても。

 

私はひとりで過ごしている時間が長い。その間、私が何をしているか誰も知らない。私はそういう時間のほとんどを、無為に過ごしている。眠ったり、うとうとしたり、うつらうつらしたり、じっとしていたり、動かなかったり、固まっていたり、座ったり、立ったり、携帯を見たり、行ってはいけない場所へ行ったり、やってはいけないことをやったり、帰るのが億劫になったり、帰り道を間違えたり、帰り方を忘れたり、帰るのを諦めたり、まっすぐ帰ったりしている。

 

もうそんなのうんざりなの。

 

誰か私のことを見張ってて欲しい。やらなきゃならないことをやるように、やるべきことをやるように、やりたいことをやるように、見張ってて欲しい。

私はここにその日あったことをできるだけ正直に書こうと思う。私がこれまで無為に過ごしてきた日々を、正直に書いたら、私の周りの人は私のもとを去るだろう。そのあまりの退屈さ、凡庸さ、だらしなさに、幻滅するだろう。きっとそう。絶対そう。そうに違いない。

この日記を読む人はみんな見張りなのだ。私がおかしなことをしたり、するべきことをしなかったりしないように見張ってて欲しい。勝手なお願いで申し訳ない。そうして、これを読んだあなたが、私に幻滅するか、そもそもそんな見張りなんかやってられるかと言って、阿波のように嘘だったと消えたりしても、もう私には打つ手が全く残っていない。